本記事にはプロモーションを含む場合があります。価格・仕様は 2026年8月25日時点 に各社の公式ページ・公式APIドキュメントで確認した内容です。この分野は改定が頻繁なため、契約前に必ず公式の最新表示をご確認ください。

「AIでショートドラマを作る」と言っても、作業は脚本・キャラの一貫性・音声・字幕・縦型書き出し・公開前のAI表示の6工程に分かれます。検索で出てくる記事はツール1本の紹介が中心で、工程ごとに「公式にどこまでできて、どこが壁なのか」を並べたものが見当たりません。

先に結論です。2026年8月25日時点で公式ドキュメントを確認した範囲では、セリフ音声まで動画生成AI側で一気に出せると公式に明記しているのは Google Veo 3.1 系でした。音声生成は「Always on」(常時オン)と書かれています。一方でキャラクターの一貫性・字幕・カットのつなぎは、いまも動画生成AIの外側で担保するのが現実的です。1本のツールでは完結せず、「生成AI+編集ソフト」の2段構えが2026年8月時点の標準形になります。

※ 実測後に更新します(2026-08-25 時点で未検証):本記事は各社の公式ページ・公式APIドキュメントの記載を工程別に整理したものです。カット間のキャラのブレ具合、日本語セリフでのリップシンクの自然さ、自動字幕の認識精度、1本あたりの実消費クレジットは、当サイトで実機検証のうえ追記します。現時点の数値は公式表記か、そこからの計算です。

AIショートドラマの作り方の全体像——6工程と、2026年8月時点の壁

工程動画生成AI側で公式に確認できたこと現状の壁
1. 脚本・絵コンテ1カットの尺は公式に4〜10秒程度で固定「1本のプロンプトで3分の物語」は成立しない
2. キャラ一貫性参照(Reference)機能の有無・枚数が各社でバラバラ枚数が1枚のサービスでは衣装や背景まで固定できない
3. 音声Veo 3.1 は音声が常時オン。Runway・PixVerse・KLING はリップシンクを別機能で提供日本語セリフの自然さは公式スペックでは分からない
4. 字幕動画生成API側に字幕の出力パラメータは見当たらない字幕は編集ソフト側の担当になる
5. 縦型書き出し9:16 を直接指定できるサービスは限られる非対応なら書き出し後に変換が要る
6. 公開前のAI表示YouTube は合成コンテンツの開示欄を用意表示要件は投稿先ごとに異なる

以下、工程ごとに公式ページの記載を確認します。用語が曖昧な方は 動画生成AIの用語集 を先に読むと、この表が読みやすくなります。

工程1:脚本と絵コンテ——「1カット何秒か」から逆算する

脚本で最初に効いてくる制約は、動画生成AIが一度に出せる尺です。

Google の Gemini API 公式ドキュメント(2026年8月25日確認)では、Veo 3.1 の尺は "4" "6" "8" 秒から選ぶ形で、延長機能・参照画像・1080p/4k を使う場合は "8" でなければならないと条件が明記されています。MiniMax の公式料金ドキュメント(同日確認)でも、MiniMax-Hailuo-2.3 系の尺は6秒と10秒の2択でした。

つまり60秒のショートドラマは「8秒×8カット」前後の積み上げになる、というのが2026年8月時点の設計前提です。脚本は「シーン」ではなく「カット」単位で書き、1カットのセリフは1〜2言に抑えるほうが破綻しません。尺と解像度の関係は 動画生成AIの解像度と尺の上限 にまとめています。

カットを並べる作業を支援する公式機能もあります。Google Flow の公式ページ(2026年8月25日確認)には「Ingredients to Video」「Video Extension」「Scenebuilder」「Characters」といった機能名が並び、モデルは Veo 3.1、Gemini Omni、Nano Banana が挙げられています(/go/google-flow)。カットの生成と接続を1画面で回す設計です。

工程2:キャラクターの一貫性——参照機能の枚数で作れる話が変わる

同じ人物が複数カットに出るのがドラマですから、ここが最大の関門です。参照(Reference)機能に何枚渡せるかで、書ける話の自由度が決まります

Gemini API の公式ドキュメント(2026年8月25日確認)では、Veo 3.1 の参照画像は referenceImages パラメータで最大3枚です。ただし前述のとおり参照画像を使うと尺は8秒固定になります。MiniMax の Subject Reference(S2V)API の公式リファレンス(同日確認)はより限定的で、「only one image supported」、対象は「currently character (face of a person)」と書かれています(/go/minimax-s2v-api)。顔だけを渡す設計なので、衣装や小物までは固定できません。

KLING には Elements/Element Library という参照系の機能がありますが、2026年8月25日時点で当サイトから kling.ai の該当ページ本文を取得できなかったため、枚数などの数値は本記事では記載しません。

各社の参照機能の可否・枚数・対応プランの横並び表は 動画生成AIのキャラクター固定、公式対応はどこまで? にまとめてあるので、本記事では繰り返しません。実務上は、主役1人+固定の1シーンで完結する話に寄せるほうが、参照枚数の少なさに引きずられずに済みます。

工程3:音声——セリフ・リップシンク・効果音の公式対応状況

音声は2026年8月時点で最も差が出ている工程です。大きく分けると、動画生成と同時に音を出す型と、できあがった動画に口を合わせる型の2つがあります。

同時に出す型の代表が Veo 3.1 です。Gemini API 公式ドキュメント(2026年8月25日確認)には、動画とネイティブに生成される音声が「Always on」であると書かれています。セリフは引用符で囲む、効果音は音を明示的に描写する、環境音は情景の音を描写する、という指針が示されています。BGM を独立した機能として生成するという記述は、同ページでは確認できませんでした

口を合わせる型は各社が別機能として提供しています。Runway の公式APIモデル一覧(2026年8月25日確認)には act_two が掲載され、画像または動画を入力としてリップシンクを伴うキャラクターのパフォーマンスを生成するモデルと説明されています(/go/runway-api-models)。同じ一覧には音声モデル eleven_v3 なども並んでいます。

PixVerse は公式の料金ドキュメント(2026年8月25日確認)に Lip Sync の消費クレジットが明記されていました。外部音声なら1秒あたり4クレジット、テキスト読み上げ(TTS)ならUTF-8 で15バイトあたり4クレジット、効果音は1秒あたり2クレジット追加(5秒で10クレジット)という表記です(/go/pixverse-model-pricing)。同ページの V6 の料金表は「音声なし」と「音声あり」で列が分かれています。

一方 MiniMax は、S2V の公式リファレンスにも公式の動画料金ページにも音声生成についての記載を確認できませんでした/go/minimax-pricing)。KLING は Lip Sync のガイドページ(/go/kling-lip-sync)の存在までは確認できましたが、本文を取得できず、対応言語や消費クレジットは書けません。

なお日本語のセリフがどこまで自然に読まれるかは、公式スペックからは判断できません。各サービスの日本語まわりの対応状況は 動画生成AIの日本語対応 を参照してください。

工程4:字幕——動画生成AIの外側で作るのが現実的

ショート動画は無音で再生されることが多く、字幕は事実上必須です。ところが今回確認した各社の動画生成APIには、字幕を焼き込む/字幕ファイルを書き出すためのパラメータが見当たりませんでした。字幕は編集ソフト側の担当、と割り切るのが実情です。

日本語環境でよく使われるのが Vrew です。公式日本語サイト(2026年8月25日確認)には「音声認識機能による字幕の自動生成」と書かれ、AI音声は「直接録音する必要のない500以上のAIボイス」、翻訳は「100ヶ国語以上の翻訳が可能」と記載されています(/go/vrew-ja)。書き出しは公式の機能ページに「SRT形式以外、TXTファイルでの保存もサポートしています」とあります(/go/vrew-srt)。プラン別の料金は公式の料金ページが当日は金額を表示せず、確認できませんでした/go/vrew-pricing)。

CapCut のデスクトップ版公式ページ(同日確認)にも「自動キャプション」があり、「動画とオーディオからキャプションを自動的に生成します」と説明されています。「テキスト読み上げ」「AI音声ジェネレーター」も掲載されていました(/go/capcut-desktop)。書き出し形式の一覧は同ページにはありません

使い分けの目安はシンプルです。投稿先で字幕を切り替えたいなら SRT を残す縦型のデザイン字幕として見せたいなら焼き込む。両方使うなら SRT を先に書き出すと作り直しが減ります。

工程5:縦型(9:16)書き出しと尺の制約

生成の段階で縦型を指定できるかは、サービスによって分かれます。Gemini API 公式ドキュメント(2026年8月25日確認)では、Veo 3.1 の aspectRatio"16:9"(既定)と "9:16" の2つです(/go/gemini-veo-docs)。9:16 を直接指定できるサービスの一覧と、指定できない場合の変換の選択肢は 縦型・ショート動画(9:16)対応の動画生成AI比較 にまとめてあるので、ツール別の対応表はそちらに委ねます。

書き出し後に縦へ寄せる場合、CapCut の公式ページには「動画の縦横比を自由に変更します。動画内の主要なオブジェクトは常にフレーム内に含まれます」との記載があります。Vrew の公式サイトにも「Shorts・Tiktok動画や切り抜きにできます」と書かれています。16:9 で生成してから切るとキャラの顔が見切れやすいので、生成段階で 9:16 を指定できるならそのほうが手戻りは減ります。

工程6:公開前——プラットフォームのAI表示

生成が終わったら、投稿先の表示要件を確認します。YouTube のヘルプ(/go/yt-genai-disclosure)には、改変または合成されたコンテンツについて視聴者に開示するための設定が案内されています。実写と見分けがつきにくい映像ほど、この欄の扱いが問題になります。AI生成らしさの見分け方そのものは AI生成動画の見分け方 で扱っています。

ファイル側にAI生成である旨のタグを残す方法もあります。disclosetag は、AI画像・動画にコンプライアンス用のラベルを付けるツールで、処理はブラウザ内でローカルに行い、画像には XMP タグ、動画にはコンテナのタグを書き込みます(/go/disclosetag、ラベルの仕様は /go/disclosetag-label)。投稿画面での申告とは別の選択肢です。

コストの考え方——公式料金から自分で見積もる

制作費は個人の投稿記事にある概算がそのまま引用されがちですが、一次情報が1件しかない数字は扱いません。代わりに公式料金ページから単価を出す手順を示します。

Google Flow の公式ページ(2026年8月25日確認)に掲載されているプランは、無料が1日50クレジット、Plus が月額 4.99 ドルで月200クレジット、Pro が月額 19.99 ドルで月1,000クレジット、Ultra が月額 99.99 ドルで1万クレジットです。当サイト統一レート 1ドル=161円で換算すると、Plus が約803円、Pro が約3,218円、Ultra が約16,098円になります。Pro を基準にすると1クレジットあたり約0.02ドル=約3.2円という単価が出ます。

ただし1本の動画生成が何クレジットを消費するかは、当日の公式ページでは確認できませんでした。「ドラマ1本いくら」までは公式情報だけで確定できません。なお MiniMax の公式料金ページは通貨ではなく動画ポイント表記で、MiniMax-Hailuo-2.3 の 768p・6秒が1.0ポイント、1080p・6秒が2.0ポイントと記載されています。

無料枠だけで回す場合は、当サイトの検証で確認した次の点にご注意ください。PixVerse の無料クレジットは1日60クレジットの補充、KLING は日次の無料クレジットが有料サブスクリプション前提で無料ユーザーには付与されず、Hailuo の無料出力には MINIMAX の焼き込みウォーターマークが入ります。カット数の多いショートドラマは無料枠を一気に使い切るので、料金プランの比較は 動画生成AIおすすめ比較 を先に見ておくと判断が早くなります。

よくある質問

Q1. 1本のツールだけでショートドラマは完成しますか?

2026年8月25日時点で確認した公式仕様の範囲では、生成から字幕・書き出しまでを1本で完結できるサービスは見当たりませんでした。音声まで生成側で作れる Veo 3.1 系でも、カットの連結と字幕は編集ソフト側の作業として残ります。

Q2. セリフの日本語音声はどこまで公式に対応していますか?

Veo 3.1 は引用符でセリフを囲む書き方が公式に案内されていますが、言語別の品質についての記載は確認できませんでした。日本語での自然さは実測しないと判断できないため、本記事では断定していません。

Q3. Vidu や Sora は候補になりますか?

当サイトの検証では、Vidu は中国国内向けに集約され、登録に +86 の携帯番号が必要な状態を確認しています。OpenAI の Sora は消費者向けサービスが2026年4月26日に終了し、現在は API 経由の利用が案内されています(/go/openai-sora-api)。日常的な制作フローに組み込むなら、他の選択肢のほうが現実的です。

Q4. 字幕は焼き込みと SRT のどちらがよいですか?

投稿先を1つに絞るなら焼き込みで足ります。複数プラットフォームに出す、後から翻訳版を作る予定があるなら、SRT を残しておくほうが作り直しは軽くなります。Vrew は公式に SRT と TXT の書き出しに対応しています。

まとめ

AIショートドラマの作り方は、2026年8月25日時点では「カット単位で生成し、編集ソフトで組み上げる」形に落ち着きます。音声まで生成側で出せるのは Veo 3.1 系、リップシンクは Runway・PixVerse・KLING が別機能、字幕と縦型の最終調整は Vrew や CapCut といった編集側の担当、という役割分担です。まず1カット8秒で1シーンだけ作り、キャラのブレと音声の自然さを自分の目で確かめるところから始めるのが、無駄なクレジットを使わない順番です。