本記事にはプロモーションを含む場合があります。価格・仕様は 2026年8月27日時点 に各社の公式ページで確認した情報です。法人向けの条件は改定が頻繁なため、稟議や契約の前に必ず公式表示をご確認ください。為替は 1ドル=161円 で換算しています。

動画生成AIを会社で使おうとすると、個人利用では出てこない質問が増えます。「カードではなく請求書で払えるのか」「適格請求書(インボイス)の登録番号は出るのか」「2人目・3人目を足すといくらになるのか」——稟議書を書く段階で必ず聞かれるのがこの3つです。

先に結論をお伝えします。2026年8月27日に実査した範囲で、請求書払いを料金ページに明記していたのは HeyGen の Enterprise プランだけでした。しかも価格非公開の問い合わせ型です。適格請求書発行事業者の登録番号(T+13桁)を料金ページや法人ページに載せているサービスは一つもありませんでした。公開されているのはシート単価までで、円建て・1ユーザー単価で出しているのは Google Workspace のような既存の法人向けサービスに限られます

※ 本記事は各社の公式ページ表示の確認にもとづくものです。実際に法人契約を結び、請求書や登録番号入りの適格請求書が発行されるところまでの検証は行っていません。実測後に更新します(2026年8月27日時点で未検証)。

個人がカードやアプリ内課金で払う場合の話は動画生成AIの支払い方法にまとめてあります。本記事は法人・チーム側だけを見ます。税務上の判断(仕入税額控除の可否など)は扱いません。書くのは公式ページに実際に記載されていた事実だけです。

先に結論:法人契約で確認すべき4点

実査の結果を、稟議で聞かれる順に整理します。

  1. 請求書払いは、料金ページ上ではほぼ「Enterprise の特典」です。HeyGen は Enterprise の機能欄にだけ「請求書による支払い」と明記。Synthesia と Runway の料金ページには invoice や purchase order にあたる記載自体がありません。
  2. 例外は日本国内で売られているパッケージ型のソフトです。Filmora の法人・商用向けプランのページには「銀行振込(ダウンロード版のみご利用可能)」が明記されています。
  3. 適格請求書発行事業者の登録番号を載せているサービスは実査範囲でゼロでした。Vrew の特定商取引法ページの「事業者登録番号」は韓国の番号(852-88-00656)で、日本のインボイス登録番号ではありません。
  4. シート単価の出し方は2種類に割れます。「基本料金+追加席」型(HeyGen)と「1ユーザーあたり月額」型(Google Workspace)です。席数も単価も問い合わせに寄せている例(NoLang、Runway の Enterprise)もあります。

一覧表:法人・チーム利用の公式表示【2026年8月27日実査】

読み方に注意が一点あります。「記載なし」はその公式ページに記述が見当たらなかったという意味で、その条件が存在しないという意味ではありません。本記事は公開情報だけを扱います。

サービスチームプランとシート単価請求書払い・銀行振込インボイス登録番号SSO・管理機能
HeyGenBusiness $149/月+追加席 $20(約23,989円+約3,220円)Enterprise のみ「請求書による支払い」記載なしBusiness で SAML/SSO、Enterprise で SCIM・監査ログ
SynthesiaStarter $29=1 editor+3 guests、Creator $89=1 editor+5 guests記載なし記載なしSAML/SSO は Enterprise のみ
RunwayStandard $15/Pro $35/Max $95(月払)、席数の明示なし記載なし記載なしEnterprise で Single sign-on
Google Vids(Workspace)800円/1,600円/2,500円(1ユーザー月額・円建て)記載なし記載なしWorkspace 管理コンソール
Filmora 法人向け月間3,480円/年間11,900円/永続17,900円(税込・PC1台)「銀行振込(ダウンロード版のみ)」等を明記記載なしマルチユーザーコントロール
NoLangビジネスプラン 月額100,000円〜(席数の明示なし)記載なし記載なし「セキュリティと管理機能を完備」
Vrew席数・単価の記載なし記載なし日本の番号はなし(韓国の番号のみ)記載なし
KLING公式ページを確認できず確認できず確認できず確認できず

Adobe は、日本語ヘルプにインボイス制度と請求書発行のページがあることまでは確認できましたが、本記事の実査ではヘルプページから応答が返らず本文を取得できませんでした。登録番号も申し込み条件も未確認のため上表には含めていません。料金はAdobe Firefly の動画生成の料金にまとめてあります。

適格請求書(インボイス)の登録番号はどこに書いてあるか

ここが日本の法人利用でいちばん引っかかる論点です。結論から言うと、動画生成AIの公式ページで登録番号を見つけるのは現状ほぼ不可能でした。

HeyGen の日本語料金ページは、プラン名も機能名も日本語に翻訳された完全なページです。それでも「適格請求書」「登録番号」に相当する記述は一切ありません。Synthesia と Runway は英語ページのみ。Google Workspace の日本語料金ページは円建て表示まで整っていますが、登録番号は載っていません。

紛らわしいのが Vrew です。日本語版「特定商取引法に基づく表記」ページには「事業者登録番号 852-88-00656」という記載があります。ただし同じページに販売業者 VoyagerX, Inc.、所在地 Republic of Korea が併記されており、これは韓国の事業者登録番号です。日本の適格請求書発行事業者に付与される「T+13桁」の形式ではありません。

国産サービスの NoLang(開発・運営は株式会社Mavericks)も、法人向けページに登録番号の記載は見当たりませんでした。日本の会社が運営していることと、公式ページに登録番号を掲示していることは別の話です。実務上は請求書や領収書に印字されているかで判断することになりますが、それは実際に発行してみないと分からない領域で、公式ページから事前に確認する手段は実査範囲にありませんでした。

請求書払い・銀行振込が公式に書かれているのはどこか

支払い方法についても、公式表示の濃淡がはっきり出ました。

HeyGen は Enterprise の機能欄にだけ「請求書による支払い」を置いています。下位の Business($149/月)には「一元管理の請求」の記載がありますが、これは複数席の請求をまとめる機能であって請求書払いとは別のものです。Enterprise は価格非公開で、ボタンは「営業担当に問い合わせる」。つまり請求書払いを公式に選べるのは価格非公開の契約帯に入ってからという構造です。プラン全体はHeyGen の料金で扱っています。

Synthesia の料金ページには請求書払いに相当する記載が見つかりませんでした。あったのは請求サイクルの一文 “For Enterprise customers the billing cycle is annual.” だけで、年次請求と請求書払いは別の話です。詳細はSynthesia の料金へ。Runway も同様で、Enterprise の機能欄には Single sign-on や Custom credits が並びますが、支払い方法の記述はありません。

対照的なのが Filmora です。法人・商用向けプランの購入ページには、支払い方法として「銀行振込(ダウンロード版のみご利用可能)」が明記され、振込先と金額をメールで案内する旨まで書かれています。コンビニ決済と代金引換も選択肢です(これらの決済では自動更新されない旨の注記あり)。国内でパッケージソフトとして売られてきた製品は、日本の商習慣に合わせた決済導線をそのまま持っているということです。

NoLang は法人ページに見積もり窓口を用意し、月額100,000円〜のビジネスプランに「即時申し込み」と「お問い合わせ」の2導線がありますが、支払い方法の記載はページ上にありません

シート単価は「基本料金+追加席」型と「1ユーザー単価」型に分かれる

チーム利用のコストを見積もるとき、いちばん効くのがこの構造の違いです。

HeyGen は「基本料金+追加席」型です。日本語料金ページに「追加シートは $20/席です。」と明記され、FAQ にも「Businessプランが月額149ドルに加え、1席あたり月額20ドルとなります。」とあります。161円換算で基本が約23,989円/月、1席追加ごとに約3,220円/月。同ページの比較表では「ユーザー席数」が Free・Creator・Pro すべて「1」、Business が「1+」、Enterprise が「1以上」で、複数人で使えるのは Business 以上という設計です。

Synthesia は席数を editor と guest に分けています。Seats 行は Basic「1 editor」、Starter「1 editor, 3 guests」、Creator「1 editor, 5 guests」、Enterprise「Custom # of editors & guests」。つまり Creator($89/月、約14,329円)でも編集できる人は1人です。編集者を増やす場合の追加単価は公開されていません。

Google Workspace は純粋な「1ユーザー単価」型です。日本語料金ページで Business Starter が1ユーザーあたり月額800円、Standard 1,600円、Plus 2,500円と円建て表示されます(実査時点では「3 か月間 50% オフ」表示があり、2026年9月9日〜12月9日は400円/800円/1,250円、12月9日から通常価格)。AI動画作成ツールの Google Vids は、いちばん下の Business Starter の機能欄に記載されています。詳細はGoogle Vids の料金へ。

Runway は席数の概念を料金ページに出していません。Standard $15/Pro $35/Max $95(年払なら $12/$28/$76)はすべて個人向けの構成で、チーム規模は Enterprise の「Custom team sizes」に集約されています。

Filmora は席ではなく台数です。法人・商用向けは月間3,480円、年間11,900円、永続17,900円(税込)で利用デバイスは「PC1台」、複数ライセンスは見積もり案内のみ。個人向けページはベーシック年間6,980円、永続8,980円(税込)なので、法人向けは別の価格表です。

SSO・管理者機能が付くのはどの段階か

情報システム部門の審査を通すなら、ここが実質的な足切りになります。

HeyGen は Business プランから SAML/SSO が付きます。同プランには一元管理の請求、ロール管理、コンテンツアクセス制御も含まれ、Enterprise では SCIM、多要素認証(MFA)、監査ログ、複数ワークスペース管理が加わります。SSO が中位プランで手に入るのは実査したなかでは HeyGen だけでした。

Synthesia の SAML/SSO は Enterprise のみです。機能説明は “Get a fast and secure login for everyone on your team.” で、Dedicated CSM と同じ枠にあります。Runway の Single sign-on も Enterpriseで、Workspace Analytics や Configurable teamspaces とともに「Contact Sales」経由です。NoLang は法人ページに「セキュリティと管理機能を完備」と書いていますが、SSO という方式名は当該ページに記載がありませんでした。

商用ライセンスの法人適用範囲

「有料プランなら商用利用OK」という表記は多くのサービスにありますが、法人が使う場合の範囲はページによって粒度がまちまちです。

Filmora の法人・商用向けプランの比較表には「商用利用可」「帰属表示不要」が明示されています。一方、個人向けプランのページには「価格の対象は個人のお客様のみとなります。法人様は法人様向けお問い合わせ窓口までご連絡ください。」という注記があり、個人向け価格を法人が買う運用は想定されていないことが読み取れます。

HeyGen の日本語料金ページは Enterprise の機能欄に「商用条件」という項目を置くだけで中身を展開しておらず、Synthesia も料金ページ上に商用範囲の詳細はありません。つまり料金ページだけで商用範囲を確定できるサービスは少ないというのが実査の結論です。全体の商用利用条件は動画生成AIの商用利用、規約面は動画生成AIの学習・規約、社内システムへの組み込みは動画生成AIのAPI料金で扱っています。

公式で確認できたこと・できなかったこと

上表と各節の数字は、すべて2026年8月27日に HeyGen・Synthesia・Runway・Google Workspace・Filmora・NoLang・Vrew の各公式ページで確認したものです。一方、次の4点は確認できませんでした。

  • Adobe の日本語ヘルプ(インボイス制度・請求書発行の各ページ)は実査時に応答が返らず、本文を取得できませんでした。
  • KLING は公式ページ自体にアクセスできず、法人向け条件を一切確認できませんでした。
  • 各社の適格請求書発行事業者登録番号は、実査した公式ページのいずれにも記載がありませんでした。
  • 実際の発行手続き(申し込みから発行までの日数、宛名の指定可否など)は公開ページからは確認できません。

よくある質問

Q1. 動画生成AIを請求書払いで契約できますか?

実査した範囲で料金ページに請求書払いを明記していたのは HeyGen の Enterprise プランだけでした(「請求書による支払い」と記載、2026年8月27日実査)。価格非公開で営業への問い合わせが前提です。Filmora の法人・商用向けプランは購入ページに「銀行振込(ダウンロード版のみご利用可能)」と明記されています。

Q2. 適格請求書(インボイス)の登録番号は公式ページで確認できますか?

実査したサービスの料金ページ・法人ページには登録番号の記載が一つもありませんでした(2026年8月27日実査)。Vrew の特定商取引法ページの事業者登録番号は韓国のもので、日本の「T+13桁」形式ではありません。確定情報が必要なら各社サポートへの直接照会が現実的です。

Q3. 5人チームで使う場合、月額はいくらになりますか?

数え方がサービスごとに違います。HeyGen は基本 $149 に追加4席ぶんの $80 を足して $229/月(約36,869円)。Google Workspace の Business Standard なら1ユーザー1,600円×5人で月額8,000円。Synthesia は Creator でも編集者が1人のため、5人全員が編集するなら Enterprise の個別見積もりになります。

Q4. SSO は最低どのプランから使えますか?

HeyGen は Business プラン($149/月)から SAML/SSO が付きます。Synthesia と Runway は Enterprise のみです。情報システム部門の要件に SSO が入っていると、この差はそのまま契約帯の差になります。

Q5. 個人向けプランを会社の経費で買ってもいいですか?

各社の規約次第ですが、Filmora の個人向けプランのページには「価格の対象は個人のお客様のみとなります。法人様は法人様向けお問い合わせ窓口までご連絡ください。」と明記されています(2026年8月27日実査)。他社の料金ページには同種の注記が見当たらず、規約側の確認が必要です。

まとめ

法人・チームで動画生成AIを契約するとき、公式ページから事前に確定できるのはシート単価と管理機能までで、請求書払いと適格請求書の登録番号はほぼ問い合わせ経由というのが2026年8月27日時点の実態です。

判断材料は3つ。請求書払いが必須要件なら、公式表示がある選択肢は HeyGen の Enterprise か国内パッケージ型製品に絞られます。円建てでユーザー単価が確定できるのは Google Workspace のような既存の法人向けサービスで、専業サービスはドル建てが標準です。SSO が必要なら、HeyGen だけが Business という中位帯で条件を満たしていました。

法人向けの条件は静かに改定されます。稟議を通す前には必ず公式表示をご確認ください。個人としての支払い手段は動画生成AIの支払い方法、サービス全体の選び方は動画生成AI比較をあわせてどうぞ。