本記事にはプロモーションを含む場合があります。価格・仕様は 2026年8月22日時点 の情報です。データの取り扱いは各社の規約改定で変わるため、重要な判断の前に必ず公式ページの最新表示をご確認ください。
先に結論です。動画生成AIで作った動画は「サービス側にずっと置いてもらえるもの」ではありません。公式ドキュメントに日数を明記している例では、Google の Veo が「生成された動画はサーバー上に2日間保存され、その後削除される」と書いています(2026年8月22日確認)。API 経由の出力リンクはさらに短く、Runway の開発者向けドキュメントは出力 URL が「24〜48時間で失効する」と明記しています。一方で、消費者向けサービスのプライバシーポリシーは日数を書かないほうが標準で、PixVerse は「必要な期間を超えて保持しない」、Luma は「必要でなくなった時点で削除するか識別できない形にする」という書き方に留まっています。
つまり実務上の答えはひとつです。生成が終わったら、その場でダウンロードして自分の手元に保存してください。サービス側の履歴やギャラリーを「保管場所」として使うと、いつ消えても文句が言えません。
この記事では、①サーバー上の保存期間、②出力リンクの失効、③削除リクエスト——この3つを分けて、公式ドキュメントに書いてある範囲だけを整理します。書かれていない会社については「保存されない」とも「無期限に残る」とも書きません。「保持期間の明示が見つからなかった」と、そのまま書きます。
※ 本記事は各社の公式ドキュメント・プライバシーポリシーの記載内容を横断確認したものです。実際の削除タイミングを当サイトで実測したものではありません(2026年8月22日時点で未検証)。
まず「3つの期間」を分けて考える
「動画がいつ消えるか」という質問は、実は3つの別々の話が混ざっています。ここを分けないと、公式ドキュメントを読んでも答えが見つかりません。
1つめは、サーバー上の保存期間です。サービス側のストレージに生成物が置かれている期間のこと。ここが切れると、Web の履歴画面やギャラリーから動画そのものが消えます。
2つめは、出力リンクの有効期限です。これは主に API を使う人向けの話。生成結果は多くの場合「一時的な署名付き URL」で返され、その URL は数十時間で無効になります。動画本体がサーバーにあるかどうかとは別に、リンクだけが先に死ぬというケースです。
3つめは、削除リクエストへの対応です。「今すぐ消してほしい」と申し出たときに、各社が何をどこまで、どのくらいで消すのか。プライバシーポリシーの「データの保持」「あなたの権利」の項に書かれます。
この3つは会社ごとにバラバラで、しかも同じ会社の中でも扱いが違うことがあります。たとえば Runway は、API の出力リンクについては時間数を明記する一方、一般のユーザーコンテンツの保持期間は日数を書いていません。以下、実際の記載を見ていきます。
日数が公式に書かれている例①:Veo は「サーバー上で2日」
日数をはっきり書いている代表例が Google の Veo です。Gemini API の Veo ドキュメントには、生成された動画がサーバー上に2日間保存され、その後は削除されるという趣旨の記載があります(公式ドキュメント、2026年8月22日確認)。
ポイントは2日という短さです。金曜の夜に作って月曜に取りに行く、という運用は成立しません。週末を挟むだけで期限切れになる長さだと考えてください。同じドキュメントには、ローカルにコピーを残すなら生成から2日以内にダウンロードする必要がある、とも書かれています。
延長(extend)まわりの扱いも同ドキュメントに整理されています。延長した動画は新しく生成された動画として扱われ、また、ある動画を延長のために参照するとその動画の2日タイマーはリセットされるという説明です。裏返すと、延長できるのは直近2日以内に生成または参照された動画だけということになります。触らずに置いておいた動画は、延長する権利ごと消えると考えてください。
なお、ここで言う2日間は Gemini API 経由で生成した場合のドキュメント上の記載 です。Google の消費者向けの入口(Gemini アプリや Flow)での履歴の残り方は、この API ドキュメントが直接カバーする範囲ではありません。API とアプリを同じ数字で語らないよう注意してください。
日数が公式に書かれている例②:Runway API の出力リンクは「24〜48時間」
もうひとつ明記があるのが Runway の開発者向けドキュメントです。生成結果として返される出力 URL について、これらの URL は一時的なもので、API へのアクセスから24〜48時間以内に失効する、という説明が置かれています(公式ドキュメント、2026年8月22日確認)。ドキュメント自身が、受け取った出力は自分側のストレージに保存するようにと案内しています。
これは「動画が消える」のとは少し違う話です。リンクが死ぬのです。自動化のワークフローを組んでいる場合、生成した URL をデータベースにそのまま保存して後から配信に使う、という設計をしていると、翌日には全部 404 になりかねません。生成 → 即ダウンロード → 自社ストレージへ、が前提の設計になっています。
同じことは他社の API でも起こり得ます。署名付き URL は業界共通の仕組みなので、API を使うなら「返ってきた URL は使い捨て」と考えるのが安全です。個別の時間数は各社のドキュメントで確認してください。
消費者向けサービスは「必要な期間だけ」——日数の明示がないのが標準
ここからが本題です。日数を書いている Veo や Runway API のほうが例外で、消費者向けサービスのプライバシーポリシーは日数を書かないのが普通です。
Runway のプライバシーポリシーを読むと、この非対称がよく分かります(公式ページ、2026年8月22日確認)。顔スキャンと声紋については、収集目的が達成された時点か、利用者との最後のやり取りから3年以内か、いずれか早いほうまでしか保持しないという上限が書かれています。一方で、一般の情報については「サービス提供に必要な期間と、安全性・セキュリティ・法令遵守・紛争解決といった正当な業務目的のために必要な期間」という趣旨の表現に留まり、具体的な日数はありません。法律で保持上限が定められている種類のデータだけ数字が出る、という構造です。
PixVerse のプライバシーポリシーも同様に、必要な期間を超えて個人情報を保持しないという趣旨の記載で、日数はありません(公式ページ、2026年8月22日確認)。当サイトでは以前 PixVerse の安全性を検証した記事で「保存期間が不明」と書きましたが、2026年8月22日時点でもその状況は変わっていません。
Luma のプライバシーポリシーも、必要でなくなった時点で削除するか、個人を識別できない形にするという趣旨の書き方です(公式ページ、2026年8月22日確認)。やはり日数はありません。
この「必要な期間だけ」という表現は、法的には一般的で問題のあるものではありません。ただし読者の実務にとっては、何日後に消えるかを教えてくれないという意味しか持ちません。裏を返せば、サービス側の都合で消えても、規約上は約束違反にならないということでもあります。だからこそ「すぐ落とす」に収束するわけです。
各社の保存期間まわり早見表(2026年8月22日時点)
公式ドキュメント・プライバシーポリシーで確認できた記載を並べます。本表は推奨順ではありません。記載が見つからなかった欄は、その事実をそのまま書いています。
| サービス | サーバー上の保存期間 | 出力リンクの失効 | 確認元 |
|---|---|---|---|
| Google Veo(Gemini API) | サーバー上で2日間、その後削除と明記 | ダウンロード用リンクも同期間の枠内 | Gemini API の Veo ドキュメント |
| Runway(API) | 公式に記載なし(2026-08-22時点) | 出力 URL は24〜48時間以内に失効と明記 | Runway 開発者ドキュメント |
| Runway(一般アカウント) | 「必要な期間」まで。日数の明示なし。生体情報のみ最後のやり取りから3年以内と明記 | 公式に記載なし(2026-08-22時点) | Runway プライバシーポリシー |
| PixVerse | 「必要な期間を超えて保持しない」。日数の明示なし | 公式に記載なし(2026-08-22時点) | PixVerse プライバシーポリシー |
| Luma(Dream Machine) | 「必要でなくなったら削除または識別不能化」。日数の明示なし | 公式に記載なし(2026-08-22時点) | Luma プライバシーポリシー |
| Vizard(切り抜き系) | 無料プランの保存期間は3日間 | 公式に記載なし(2026-08-22時点) | 当サイトの無料プラン比較記事 |
なお、Kling AI については、2026年8月22日時点で公式ポリシーページの本文を取得できなかったため、本表には含めていません。「記載がない」のではなく「確認できていない」という状態です。確認できていないものを、当サイトは表に載せません。
繰り返しになりますが、「公式に記載なし」は「保存されない」でも「無期限に保存される」でもありません。会社側が期間を約束していない、というだけです。1年残ることもあれば、来月のストレージ整理で消えることもあり得ます。どちらに賭けるかを読者が選べる状態ではない、というのが正確な理解です。
「消してほしい」ときにできること
保存期間とは別に、自分から消してもらうルートがあります。ここは各社ともプライバシーポリシーに項目を持っています。
まず、アプリ内の削除です。生成履歴やギャラリーから個別に削除する操作は、たいていのサービスに用意されています。ただしこれは表示上の削除であって、バックアップやログからいつ完全に消えるかまでは、通常どこにも書かれていません。
次に、アカウント削除です。アカウントごと消す場合、関連データも削除対象になるのが一般的な書き方です。ただし「法令上の保持義務がある分は残す」という留保がほぼ必ず付きます。
3つめが、権利行使としての削除リクエストです。EU の GDPR や米カリフォルニア州の法律をカバーするサービスでは、プライバシーポリシーに問い合わせ窓口が書かれています。2026年8月22日時点で各社ポリシーに記載されている窓口は次のとおりです。
| サービス | ポリシーに記載された窓口 |
|---|---|
| Runway | アカウント削除はヘルプの手順、その他のプライバシー権利行使は [email protected] |
| PixVerse | ウェブサイト上の正式フォーム経由。サポートは [email protected]、コンプライアンス関連は [email protected] |
| Luma | [email protected] へのメール、または米国パロアルトの郵送先 |
いずれも、リクエスト処理の前に本人確認を求める旨や、法令で定められた期間内に回答する旨が併記されています。
ここで正直に書いておくと、「リクエストしてから何日で消えるか」を日数で書いている会社は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。当サイトが以前 PixVerse について「削除の保証がない:データ削除は申請ベースで、いつまでに消えるかの明確な期限がない」と書いた状況は、他社でもおおむね同じです。
なお、アップロードした素材が学習に使われるかどうかは、保存期間とは別の論点です。そちらは動画生成AIの学習利用と規約をまとめた記事で扱っています。入力素材としてどんな画像を上げてよいかという条件面は、画像アップロードの条件をまとめた記事が対応します。
消える前提で運用する——今日からできる5つのこと
公式記載を全部読んだうえでの実務結論は、拍子抜けするほど単純です。
1. 生成が終わったら、その場で落とす。これがすべてです。「あとでまとめてダウンロードしよう」が最も危険な運用です。Veo の2日間を思い出してください。
2. 落とすときにファイル名を決めておく。日付+ツール名+用途の3点を入れておくと、後から探せます。サービス側の履歴を検索窓代わりに使わなくて済みます。
3. 出力リンクを「保存」しない。URL をメモやスプレッドシートに貼って共有する運用は、API 経由なら数十時間、Web 経由でも保証はありません。共有するならファイルそのものを共有ストレージに置くのが安全です。
4. 有料プランの解約前に、必要なものを全部回収する。解約するとアカウントが凍結され、履歴にアクセスできなくなる場合があります。解約と返金まわりの扱いは解約・返金の記事にまとめています。
5. 「消してほしい」ものは早めに申請する。顔や声を含む素材を試しに入れてしまった場合、放置しても自動で消える保証はありません。前述の問い合わせ窓口から早めに動くほうが確実です。
この5つを守れば、保存期間が何日であっても実務上は困りません。逆に言えば、保存期間の数字を調べること自体には、あまり実利がないとも言えます。数字が分かっても、やることは「すぐ落とす」で変わらないからです。
クレジットの「失効」と動画の「保存期間」は別物
最後に、混同しやすい点をひとつ。
日本語で「失効」を検索すると、クレジットの失効の話が大量に出てきます。「月次クレジットは翌月に繰り越されずに失効する」といった、課金まわりの仕組みです。これはまだ生成していない分の権利が消える話であり、すでに生成した動画のデータが消える話ではありません。
クレジットの繰り越しや節約については、クレジット節約の記事と料金相場の記事で扱っています。本記事が扱っているのは、作り終わった動画がいつまで手元に取り出せるかという、もう一方の軸です。
なお、手元に落とした動画を SNS やマーケットプレイスへ出す際の表示ルール(AI 生成であることの開示)も、保存期間とは別の話題です。ファイル側にラベルを書き込んでおきたい場合は、DiscloseTag のように、画像へ XMP タグや可視の開示ラベルを書き込み、書き込み後に読めるかを確認できるツールがあります。公式サイトの記載では処理はブラウザ内で完結し、ファイルのアップロードは伴いません(2026年7月28日時点)。「生成 → 保存 → 公開」の流れで一緒に検討されることが多いポイントです。
よくある質問
Q1. 生成した動画は、サービス側にどのくらい残りますか?
会社によって全く違います。Google の Veo のようにサーバー上で2日間と明記している例がある一方、PixVerse や Luma のように「必要な期間だけ」としか書かれていない例もあります(いずれも2026年8月22日、各社公式ドキュメントで確認)。共通して言えるのは、長期保管を前提にしてよいサービスは見当たらないということです。
Q2. 「公式に記載なし」は、消えないという意味ですか?
いいえ。会社が期間を約束していない、という意味だけです。長く残る可能性もありますし、予告なく消える可能性もあります。当サイトでは、記載が見つからなかったものを「保存されない」とも「無期限」とも書きません。
Q3. ダウンロードしたリンクを共有すれば大丈夫ですか?
API 経由の出力 URL は Runway のように24〜48時間で失効するものがあり、リンク共有は前提にできません。Web 画面からの共有リンクについても有効期限を明記している例は少ないため、ファイル本体を落として共有するのが確実です。
Q4. アカウントを削除すれば、動画も完全に消えますか?
多くのサービスは、アカウント削除時に関連データも削除する旨を書いていますが、法令上の保持義務がある分は残すという留保が付くのが一般的です。「いつ完全に消えるか」を日数で明記している例は、今回の確認範囲では見つかりませんでした。
Q5. 無料プランと有料プランで保存期間は違いますか?
プラン別に期間を分けて書いている例は多くありません。今回確認した範囲では、Vizard の無料プランについて保存期間3日という記載が当サイトの比較記事にある一方、Runway・PixVerse・Luma のプライバシーポリシーはプランによる差を書いていません(2026年8月22日確認)。プラン差の有無自体が「公式に記載なし」だと考えてください。
Q6. 各社の比較から選びたいのですが、どこを見ればいいですか?
保存期間だけで選ぶのは現実的ではありません。生成品質・料金・日本語対応を含めた横断比較は動画生成AI比較の記事にまとめています。そのうえで、どのサービスを選んでも「すぐ落とす」運用は共通だと考えてください。