本記事にはプロモーションを含む場合があります。価格・仕様は 2026年8月31日時点 に Google の公式ブログ・公式ドキュメント・公式料金ページで確認した情報です。公開直後のモデルのため、課金の前に必ず公式ページの最新表示をご確認ください。
「Gemini Omni 1.1 Flash で何ができるようになったのか」「Gemini の動画生成は結局いくらかかるのか」——この記事は、Google の発表ブログ(2026年8月27日付)と公式ドキュメント・公式料金表を2026年8月31日に実査した結果だけで答えます。
先に結論——40秒までの延長と4K出力、料金は解像度別の秒単価で決まります
Gemini Omni 1.1 Flash は、シーンを10秒ずつ足して合計40秒まで伸ばせる、Google の動画生成モデルです。要点は4つです。
- 新しくなった点:シーン延長(累計40秒まで)・始点と終点のフレーム指定・360p の下書き生成・1080p / 4K へのアップスケール。この4つが2026年8月27日の発表の中身です。
- 料金の決まり方:動画出力のトークン単価は 100万トークンあたり17.50ドルで固定。解像度ごとに「1秒あたり何トークン使うか」が変わる方式です(音声つき動画出力の場合)。
- 秒単価の実額:720p が 1秒あたり約0.10ドル(公式ページに明記)。360p は約0.034ドル、1080p は約0.152ドル、4K は約0.304ドルという計算になります。
- 無料枠はありません:Gemini API の料金ページでは、このモデルの Free Tier は「Not available」と明記されています。無料で触るなら Gemini アプリや Google Flow の有料プラン経由になります。
※ 実測後に更新します(2026-08-31 時点で未検証)。本記事の数値・仕様はすべて公式ページの当日実査に基づくもので、当サイトによる生成テストの結果ではありません。生成品質・所要時間・日本語プロンプトの通りやすさの評価は実測後に追記します。
なお「一般提供(GA)かどうか」は、参照するページによって表記が違います。Gemini Developer API の料金ページは gemini-omni-1.1-flash を「有料ティアの開発者に一般提供(generally available)」と書いていますが、Gemini Enterprise Agent Platform のモデルカード側はモデルIDが gemini-omni-1.1-flash-preview で、公開段階は Preview と書かれています(リリース日は2026年8月27日、いずれも2026年8月31日確認)。経路によって扱いが違う、と理解しておくのが安全です。
何が新しくなったのか——公式発表の4点
Google の発表ブログ(2026年8月27日付、2026年8月31日確認)が挙げている変更点は次の通りです。
| 機能 | 公式ページの記載(2026年8月31日確認) |
|---|---|
| シーン延長 | 直前の最大10秒を文脈として解析(従来モデルは最後の1秒のみ参照)。10秒刻みで延長でき、上限は累計40秒です |
| 始点・終点フレーム | 開始フレームと終了フレームの画像を指定し、その間を補間して生成 |
| 360p の下書き | 720p と比べて生成が最大60%高速、コストは3分の1。試作・絵コンテ用 |
| アップスケール | 最終出力を 1080p または 4K で書き出し |
| 動画リファレンス | 最大3秒の動画を参照素材として入力に追加できる |
延長の仕組みは公式ドキュメントにもう少し具体的な記載があります。モデルは入力動画を解析して3〜10秒の続きを生成し、元動画の最後の10秒を文脈として使うため、キャラクターや音声の一貫性が保たれる、という説明です(公式ドキュメント、2026年8月31日確認)。
料金——動画出力は解像度別の「秒あたりトークン数」で決まります
料金の構造は、他社のようなクレジット制ではなくトークン課金です。Gemini Developer API の料金ページと Agent Platform の料金ページは同じ単価を掲載しています(いずれも2026年8月31日確認)。
| 項目 | 単価(100万トークンあたり) |
|---|---|
| 入力(テキスト・画像・動画・音声) | 1.50ドル |
| テキスト出力(思考トークンを含む) | 9.00ドル |
| 動画出力 | 17.50ドル |
そして Agent Platform の料金ページの脚注には動画出力の1秒あたりトークン数が解像度別で載っています。音声つき動画出力の場合の数値です。これを17.50ドルに掛けると秒単価が出ます。
| 解像度 | 1秒あたりトークン数 | 秒単価(米ドル) | 秒単価(円換算) |
|---|---|---|---|
| 360p | 1,931 | 約0.034ドル | 約5.4円 |
| 720p | 5,792 | 約0.101ドル | 約16.3円 |
| 1080p | 8,688 | 約0.152ドル | 約24.5円 |
| 4K | 17,376 | 約0.304ドル | 約49.0円 |
円換算は1ドル=161円で計算しています。720p の秒単価については、公式料金ページ自身が「1秒あたり約0.10ドルに相当する」と脚注で明記しており、上の計算と一致します。また 360p が 720p のちょうど3分の1のトークン数になっている点も、発表ブログの「コストは3分の1」という記載と整合しています。
尺ごとの目安に直すと次のようになります(動画出力ぶんのみ。入力トークンぶんは別途かかります)。
| 尺 | 360p | 720p | 1080p | 4K |
|---|---|---|---|---|
| 10秒 | 約0.34ドル(約54円) | 約1.01ドル(約163円) | 約1.52ドル(約245円) | 約3.04ドル(約490円) |
| 40秒(延長の上限) | 約1.35ドル(約218円) | 約4.05ドル(約653円) | 約6.08ドル(約979円) | 約12.16ドル(約1,958円) |
4K は 720p のちょうど3倍の単価です。発表ブログが「360p で試作してから仕上げる」というワークフローを推しているのは、この価格差が理由です。API 経由の秒課金という考え方そのものは各社共通なので、他社との横比較は動画生成AIのAPI料金まとめも合わせてご覧ください。
なお、消費者向けの Gemini アプリと Google Flow では秒課金ではなく、Google AI Plus / Pro / Ultra の各プランに使用量の上限つきで含まれる形です。プラン別の月額は公式のプラン一覧でご確認ください(本記事では月額の数値は掲載しません。当日の実査ではページ上の価格表示が取得できなかったためです)。
使い方——入口は3つ
入口1:Google AI Studio(開発者向け・まず試す)
ブラウザから試すなら Google AI Studio です。API のモデルIDは gemini-omni-1.1-flash で、呼び出しは Interactions API(interactions.create)を使います。指定できる主なパラメータは次の通りです(公式ドキュメント、2026年8月31日確認)。
| パラメータ | 指定できる値 |
|---|---|
aspect_ratio | 16:9(既定)/9:16 |
resolution | 360p/720p(既定)/1080p(アップスケール)/4k(アップスケール) |
始点と終点のフレーム指定は、入力配列に画像を2枚渡してプロンプトで遷移を説明するだけです。延長は、生成済み動画なら previous_interaction_id を渡し、手元の動画なら Files API でアップロードしてから「Continue the scene.」のように指示します。
入口2:Gemini Enterprise Agent Platform(法人向け)
法人が Google Cloud 側から使う経路です。モデルカードによると入力トークン上限は131,072、出力は57,920、1プロンプトあたり画像は最大10枚・動画は最大3本、入力動画の長さは最大10秒です(2026年8月31日確認)。Provisioned Throughput とバッチ推論は非対応と明記されています。
入口3:Gemini アプリと Google Flow(一般ユーザー向け)
発表ブログによると、Omni 1.1 は Google Flow で Google AI Plus / Pro / Ultra の加入者に提供され、シーン延長は Gemini アプリでも同3プランの加入者が使えます。コードを書かずに触りたい場合はこちらです。
日本から使うときに押さえておく点
公式ドキュメントの「制限事項」節(2026年8月31日確認)で、日本のユーザーに関係する記載を拾うと次のようになります。
- プロンプトの言語:英語は完全にサポートされている一方で他の言語は評価されていないと明記されています。日本語プロンプトが通らないという意味ではありませんが、結果が安定しない可能性は公式に認められています。各社の日本語対応状況は動画生成AIの日本語対応まとめに整理しています。
- 地域制限:アップロードした動画の編集・延長は、欧州経済領域(EEA)・スイス・英国のユーザーは利用できないと書かれています。ただしこの制限に日本は含まれていません。
- 延長の制約:追加できるのは動画の末尾だけで、先頭や途中には足せません。アップロードする入力動画は10秒以内である必要があります(生成済み動画をマルチターンで延長する場合を除く)。
- 非対応の項目:音声編集、音声リファレンスのアップロード、YouTube 動画を素材にすること、システム指示・temperature・ネガティブプロンプトの指定は非対応です。
- 透かし:生成された動画にはすべて SynthID の透かしが入ります。目には見えませんが、来歴確認のためにプログラムから検出できる、という説明です。モデルカード側では Content Credentials(C2PA)にも対応と記載されています。
最後の点に関連して、生成した動画を各プラットフォームへ出す際の「AI 生成である旨の表示」は、透かしとは別に自分で対応する必要がある領域です。表示ルール側の整理はAI生成動画の見分け方と表示義務にまとめています。ファイル自体にラベルを書き込んでおきたい場合は、ブラウザ内で処理が完結し画像には XMP タグ、動画にはコンテナタグを書き込む DiscloseTag のようなツールもあります(アップロードを伴わない設計です。2026年7月28日確認)。
Veo 3.1 との関係——別のモデル線です
Gemini の動画生成というと Veo 3.1 を思い浮かべる方が多いはずですが、Omni 1.1 Flash はそれを置き換える別のモデル線です。Veo が「テキストや画像から1本の動画を作る」設計だったのに対し、Omni は会話しながら動画を編集・延長していく Interactions API を前提にしている点が最大の違いです。Gemini アプリや Flow の中でどちらが使われるかはプランと機能によって異なるため、Veo 側の料金・使い方は上記の記事を、尺と解像度の上限の横断比較は動画生成AIの解像度と尺の上限をご覧ください。サービス全体の位置づけは動画生成AIおすすめ比較が出発点になります。
よくある質問
Q1. Gemini Omni 1.1 Flash に無料枠はありますか。
API 経由ではありません。Gemini Developer API の料金ページでは、このモデルの Free Tier は「Not available」と明記されています(2026年8月31日確認)。コードを書かずに使う場合は、Google AI Plus / Pro / Ultra のいずれかに加入して Gemini アプリまたは Google Flow から利用する形になります。
Q2. 1回の生成で40秒の動画は作れますか。
いいえ。40秒は延長を積み重ねた合計の上限です。公式ドキュメントの記載では、モデルが1回に生成する続きは3〜10秒で、10秒刻みで足していって累計40秒までとされています(2026年8月31日確認)。
Q3. 4K は最初から4Kで生成されるのですか。
公式ドキュメントの解像度パラメータの表では、1080p と 4K はいずれも「アップスケール」と注記されています(2026年8月31日確認)。課金上は、4K を選ぶと1秒あたり17,376トークンが計上されます。
Q4. 手元にある動画を延長できますか。
できます。Files API でアップロードした動画を入力に渡し、延長のプロンプトを添える方式です。ただしアップロードする動画は10秒以内である必要があり、誰かが話している動画に会話を足す延長は現時点で非対応と明記されています。また、この機能は EEA・スイス・英国のユーザーには提供されていません(日本は対象外の地域には含まれていません。2026年8月31日確認)。